大きな建物も、小さな建物の集合体。
きめ細かな家づくりが、建築の基本です。
「釣りは鮒に始まり鮒に終わる」とよく言われます。設計名人の吉村順三氏(京都俵屋旅館などを設計した建築家)は、これをもじって「建築は住宅に始まり住宅に終わる」と言いました。この道に入っての初めての仕事は住宅で、段々と腕を磨いて大きな建物を設計する様になるのだけれど、設計の本当のおもしろさは住宅にあり、難しさも住宅なのだということが分かってくる。それが分かるようになって一人前だ、と吉村氏は言うのです。当然のことながら、自分の家となると、人は細かくなります。キッチンの大きさや、照明やコンセントの位置、引き戸やドアの一つ、階段の段差の高さなど、微に入り細に入って注文したいのが戸建住宅です。
菅組は、これまで幾多の建築物を造って来ましたが、いつの場合も、住宅が基本だという精神を大切にしてきました。家づくりにあたっては、誰もが「こんな家にできたらいいな」ということを思い描いています。しかし、現実的には容易なことではありません。制約があるからです。それは予算や敷地から来る制約であったりしますが、言い換えると、家づくりは与えられた条件下のものであるのです。お客様の要望に耳を傾け、膝を付き合わせて相談を重ね合い、与えられた条件のもとで最大価値を生むこと、それが家づくりの要諦だと考えています。 |