木を大切に想う心から生まれた「古木里庫(こきりこ)」
古木里庫のはじまり
かつて日本の伝統的な建築方法で使われた柱や梁は、
一度役目を終えた後も、手を加えながら大切に使われていました。
ところが、大量生産できる「新建材」が登場すると、
まだ使えるはずの木材が「建築廃材」として処分されるようになったのです。
こうした現状に心を痛め、古民家に使われている古材や古建具を集め始めたことがきっかけで、
2008年5月、菅組の大工たちの手によって
穏やかな仁尾の海を望む通り沿いに、古木里庫が生まれました。
木を大切に使いきる
古木里庫は古材と薪ストーブのお店です。
もともとは古い倉庫でしたが、集まった古材を再利用してリノベーションしました。
古材には新築にはない深いの木の色や、その材がまとう時代の雰囲気があります。
弓なりに大きく曲がった丸太を縦横に組んだ現しの梁は、
菅組の宮大工が壁や柱に当たる部分をぴったりと合うように加工し、組み立てています。
月日の記憶がしみ込んだ、貴重な古材に囲まれた店内は、
古材が醸し出す雰囲気を十分に感じることができ、そこにいるだけで穏やかな気持ちにさせてくれます。
また、薪ストーブの販売を通じて、木を最後まで使いきること、
そして炎がつくる温もりを伝える場所でもあります。
広々とした倉庫の中には、柱、梁、棚板、天板、欄間、格子戸、障子、
アンティークガラス、古民具、古道具など300点を超える商品が収蔵されています。
これらは意匠として建築に取り入れたり、
創作活動の素材としても幅広く活用されています。
体験型イベントを開催
古木里庫には300点以上の古い柱や梁、建具をはじめ
大工の手で修理した和ダンスなどが保管・展示販売されています。
また薪ストーブ専門店「グランビル四国」も運営しており、
ESSE(エッセ)、HAMPTON(ハンプトン)など様々なタイプの薪ストーブを展示販売し、専門スタッフが計画から施工、メンテナンスまで総合的なサービスを行っています。
さらに古木里庫では薪ストーブの体験イベントや
毎年「1000000人のキャンドルナイト」などのイベントを開催し、
来場者に自然の温もりに触れてもらえる場をつくっています。