2024年度 第19回 民家再生奨励賞[飯田町の家] 受賞
| 受賞歴 | #kagawa #sanuki #sugagaumi #仁尾 #伝統工法 #再生 #改修 #菅組 #職人の技 #香川県
菅組で改修させていただいた「飯田町の家」が日本民家再生協会(JMRA)の2024年度第19回 民家再生奨励賞に選ばれました。
「民家再生奨励賞」とは・・・「取り壊され廃棄される運命にある民家を、一棟でも多く再生する」ことを使命の一つに掲げる日本民家再生協会(JMRA)が、民家の保存・再生をよりいっそう広めることを目的に制定した賞です。
応募作品:「飯田町の家」
所在地:香川県高松市
設計・施工:株式会社菅組
種別:現地再生
用途:専用住宅
竣工:2023年6月
再生前:築60年以上
建築主の奥様のご実家が営んでいた商店の面影を残したいとの思いから、改修の計画がスタートしました。かつて街のよろずや的なお店であった記憶を継承し、地域に向かって開くこともできる場所をつくりたい。一方、家族が集う場所としては手狭だった茶の間を、庭を眺めながらくつろげる場所にしたいとのご要望もいただきました。
増改築を繰り返したであろう建物は、改修の対象となったかつての商店の奥に木造の水回りがつながり、さらに生活の場としてのコンクリート造の建物ともつながっています。住宅の玄関はそちらに設けられていました。お店と住まいと言う2つの顔を持っていた建物で、お店としての機能は必要なくなったいま、それまで地域と係わってきた記憶を残す事が今回の計画に託されたクエストではないだろうかと考えました。
お店として使われていた部分は間仕切り壁も少なく、耐震性にも問題がありそうでした。さらに建て増した倉庫や車庫がくっ付いており雑多な印象は否めない状態でした。住まいとしての安全性や利便性を確保しつつ、要望を形にしていくことが求められていました。