自然と寄り添う暮らし

MENU

自然と寄り添う暮らし

あののぉ vol.05 2007 冬

あののぉ vol.05 2007 冬

.
.
〔お宅訪問〕家族を映し出す15年目の家



仁尾町の古い町並みを歩くと、ハンドメイド調の赤レンガ塀が見えてきます。
物語のようなアプローチを抜けると、南仏のプロバンス風住宅が静かに佇んでいました。
家族と共に過ごし、来年で15年目を迎えるMさん宅を訪ねました。



15年前の家、15年目の家
当時2×4構法は珍しく、菅組としても初期の取り組みであり、先進的な試みがなされた住宅でした。居間は2階まで吹き抜けを取り、 年前に建てられた家だということを感じさせないほど、白く開放的な空間が広がっていました。
廊下はちょっとしたギャラリーになっていて、お子さんの描かれた絵を額に入れ、飾っています。奥さんの愛情の深さ、センスの良さが伺えます。その一つ一つにこだわりを持っておられ、木製ドアやスイッチの枠、ダイニングのペンダントなどは、奥さんが探してこられたそう。
室内は白と水色を基調に配色され、木製ドアや植物の緑とのバランスが心地よい空間でした。ダイニングテーブルは新築時からずっと愛用しているもので、陽に焼けた飴色の雰囲気と、丸くなった角がとてもいい感じに手になじみます。所々のきずも、家族の思い出として味があります。お手入れはとてもシンプルで、サッと拭くだけだそう。「テーブルクロスは汚れをカバーするけれど、その都度の掃除が大変で、何度も取り替えないといけない。何もないのが一番使いやすい。」と奥さん。



クリスマスイルミネーション
赤レンガ塀の向こうには、物語の舞台のような庭が広がっていますが、毎年クリスマスシーズンになると、そこは光の庭へと変貌します。
実はMさん宅、イルミネーションで有名で、雑誌やTVなどで紹介されたほどです。今年 年目を迎えるクリスマスイルミネーション。当初は娘さんの誕生日にと始められたそうですが、その評判が口コミで広がり、今では多くの観客が訪れるようになりました。
毎年コンセプトがあり、今年のテーマは「ツリー」。ご夫婦手作りのメインツリーは3m程もあり圧巻です。ここで婚約指輪を受け取ったというお客さんが、翌年お礼に来られたという素敵なエピソードも。

好きな物に囲まれ、日々を楽しむ。生活の本質というべき日常を、ありのままに素敵に過ごされているのだと感じました。家は家族と共に暮らし、家族と共に年を重ねます。そんな家族の軌跡を垣間見ることの出来るイルミネーション、今年も楽しみです。

三豊市 M邸 1993年1月竣工
延床面積/197.14㎡(59.74坪)
構造/木造2階 枠組壁工法

.
.
〔森里海から No.5〕鎮守の森



文・写真 菅 徹夫

♪♪ 村の鎮守の神様の今日はめでたいお祭り日 ♪♪ 
唱歌「村祭り」にも登場する「鎮守の森」。鎮守の森(ちんじゅ
のもり)とは、日本において、神社に付随して参道や拝所を囲むように設定・維持されている森林のことを言います。歌にも歌われたように、かつては日本中どこの町や村でも鎮守の森は至る所に存在していました。ところが今ではこうした鎮守の森をもつ神社や寺院はずいぶんと少なくなってしまいました。
森林にはいくつかのタイプがありますが、本来その土地にあるべき植生(潜在自然植生)をもつ森林はごくわずかだと言われています。「地球環境戦略研究機関 国際生態学センター」所長の宮脇昭先生によると日本の大部分の潜在自然植生は、シイ、カシ、タブノキなどの照葉樹林だそうです。照葉樹林というのは常緑の広葉樹のことで、冬でも緑の葉をつけている樹木のことです。そしてその貴重な潜在植生が鎮守の森には残っているといいます。



社寺林というと今ではクスノキやクロマツの林、あるいは林立する杉の大木などをイメージする方も多いと思いますが、鎮守の森と呼ばれる本来の社寺林はシイ、カシ、タブノキなどの照葉樹に覆われた鬱蒼とした森のことなのです。そうした潜在植生を持った森こそが本物の森であり数百年の単位で生き続ける森だといいます。
鎮守の森は森そのものが信仰の対象になっている場合が多く、そこには神が宿るとして崇敬の念をもたれていました。単に神社を取り囲む森というだけではなく、日本人の自然崇拝の思想に支えられた信仰の対象として長年生き続けてきたのです。
また生態学的観点からも鎮守の森は豊かな生物多様性を有するビオトープの代表的な一つのタイプとして重要です。神社の本殿や拝殿などの建築物、それらを取り囲む鎮守の森、そこに生息する生き物たち・・・これら全体で深遠なる信仰の空間が構成されるのだと思います。神社や寺院などにはなくてはならない鎮守の森を残していくこと、あるいは新 たに創出していくことは日本人の良き精神文化が生き続けるためにとても大切なことなのではないでしょうか・・・。
皆さんの町にもあるかも知れません、「鎮守の森」。一度近くの神社やお寺をそんな視点で探索してみてはいかがですか?

.
.
〔竣工物件紹介〕お箸で楽しむフランス料理 「樹里庵(じゅりあん)」



庵治石のファサードが印象的なフレンチレストラン、「樹里庵」が1周年を迎えられました。善通寺の土地柄を現した店内は、様々な素材が用いられ、落ち着きのある和の雰囲気に包まれています。本物の質感を大切にした上質な空間で、やさしいお料理を楽しんではいかがでしょうか。



大人が気軽に楽しめる本格フレンチとして、幅広い層に好まれている理由は、すべてお箸で食べられる料理であること。和食文化を取り入れ、日本人に合うアレンジに仕上がっています。日常を特別に変えてくれる、親しみやすいフレンチです。
ウエディングレストラン・宴会・慶事等、様々なシーンに対応。

善通寺市善通寺町二丁目5-18
TEL:0877-62-2229
ランチ :11時~15時
ティータイム:14時~16時30分
ディナー :17時~22時
定休日:不定休 ※駐車場有

.
.
〔暮らしのコラム〕自然塗料で家のお手入れ 



冬の醍醐味(?)のひとつに、年末大掃除があります。12月13日は大掃除の日とされていますが、元々は江戸時代「年神様」を迎えるために、江戸城で行われた「すす払い」が始まりと言われています。
今年は一年間お世話になった家具や家の掃除に、感謝を込めて塗り工程を加えてみてはいかがでしょうか。塗装は、床、建具、家具など、汚れやキズから守り、自然なツヤを与えますが、約半年ほどで効果がなくなります。
OMエコショップすがでは、あらゆる無垢材に適した自然塗料や、菅組オリジナル塗料をご用意しております。
木はときどき手入れをしてあげると一層元気になります。この機会にメンテナンスをされてはいかがでしょうか。



無垢床材用:ESHAワックスオイル(菅組オリジナル)
壁、家具、建具などの木部:ESHAオイルフィニッシュ
無垢床材用:ラッペンワックス(プラネットカラー)
外部木部用着色塗装:ウッドコート(プラネットカラー)各色


◆使用方法
1・ウエス類(布・紙)などを用いて、そのまま塗料を薄く塗り込んでください。
2・乾燥後にウエスなどで乾拭きし、磨き込めば終了です。

標準塗布面積:30~50㎡/L(1回塗り)
乾燥時間:30~60分(20℃)

.
.
〔商品紹介〕テーブル工房 「kiki」



OMエコショップすがに、新しくこだわりのグッズが仲間入りしました。徳島県にある「テーブル工房kiki」さんの作られる家具や小物は、すべて無垢材から作られ、とても肌触りがよく、使うほどに手になじみます。形や飾りに凝ったりせず、木にそなわっている素材本来の魅力を引き出して、余計な手を加えないデザインをされています。



木の表情は、同じ種類、同じ形であっても、一つとして同じものはありません。自然のものは古くなって味がでる、使えば使うほど艶が増す、生活の跡が刻まれて、キズにさえも愛着がわく、そんな魅力がそなわったアイテムです。
●大きな無垢板テーブル ●椅子・スツール ●オリジナル家具 ●木の時計 ●木の小物 ●木の文具 ほか

.
.
〔古材格納庫〕古木里庫(こきりこ)



古材を見直す
これまで建築解体で産業廃棄物として処分していました木材及び古建具等を、廃棄物減量による環境保護の趣旨のもと、“もったいない!かわいそう!”をスローガンに、再び命を活かす目的で収集しました。古材は現在では、入手困難な素材ですが、環境にやさしく、充分な迫力と存在感を持ち、先人の刻んだ技と歴史を垣間見る事ができる貴重な材です。便利さや快適さばかりを追い求めすぎたために大量生産、大量消費が行われ、そのために失ってしまった物を再び我々の生活の場に戻し、活かして頂きたいと思っております。



◆取扱商品
古小材/古民家、倉で使われていた柱や梁。中には明治の古材も…
古板材/古民家、倉で使われていた板材。
古建具/欄間、格子戸、障子、アンティークガラス。
古民具/箪笥、壺、漆器や陶器の食器など。
庫内は準備中ですが、約300点ほどの商品が実際にご覧になれます。下記までお問い合わせください。HP販売も行っています。

古材格納庫 古木里庫
香川県三豊市仁尾町乙264 TEL 0875-82-3837


  1. ホーム
  2. 地域のこと
  3. あののぉ
  4. あののぉ vol.05 2007 冬

関連する取り組みはこちら

TOP