「菅組感謝の森」 2024・秋
| 会社 | #社会貢献の森 #SDGs #陸の豊かさも守ろう #間伐
10月26日土曜日、暦の上では霜始降(しもはじめてふる)。霜が降るのはまだ先になりそうですが、酷暑と呼ばれた暑い夏が終わり、朝晩やっと静かに心地よい風が吹く季節となりました。
今年も森林整備活動「社会貢献の森(菅組 感謝の森)」を実施いたしました。この日は菅組社員の有志12名と、来年入社予定の4名も一緒に、林業家の豊田さんと綾川町にある樫原国有林に入り、約3時間で30本のヒノキの間伐を行いました。
前日から当日の朝まで生憎の雨模様。実施をギリギリまで心配していましたが、今回は菅組には心強い「伝説の晴れ男」が参加でしたので、出発。本社から綾川町の現場に行くまでに、徐々に雨脚が弱まるではありませんか!山に入るころには雨がやみ、晴れ男伝説は打ち破られずに済みました。
「間伐」とは、森林に植えられている木を間引くことです。密植された樹木は、生長とともに少しずつ枝葉を広げ、樹冠密度が高くなり、林内に届く光は少なくなっていきます。植栽から20年くらいの森林は光環境を改善し、林内環境をコントロールしていくことが、良い森づくりにとってはとても重要です。間伐をして適度な光が森に差し込むことで、樹木はのびのびと成長することができます。また林床は、低木や草などが生え、育てたい樹種の成長に必要な養分が地中に貯えられ、多量の雨が降っても土壌の流出を防ぐ役割も果たすことができます。
実際の伐木作業は危険と隣り合わせです。足場の悪い斜面での作業の中で安全に作業を進めるために、常に周りに気を配り、声を掛け合います。木の重心を読み、狙った方向に伐り倒すことが重要になります。
初めに豊田さんから間伐の際の木の倒し方、鋸の入れ方の指導をいただきます。倒す方向を定め、受け口と追い口を切ります。初心者の人たちは鋸を持つもの初めてで、力の入れ方もなかなか慣れません。受け口を作るのもやっと、追い口を切るころには息も上がります。
今回は電動のこぎりを持参したベテラン社員も参加していたので、百人力。どんどん受け口と追い口を作ります。しかしながら、間伐で大変なのは木を切った後。密林となり、枝と枝が絡み合っているため、素直に倒れてくれることはあまりありません。ロープを木の高いところにひっかけ、みんなで「セーノ!セーノ!」と引っ張ります。やっとのことで倒れたときは、自然と拍手が沸き起こります。どうにもこうにも倒れない時は豊田さんの手を借りて、こけし倒しのように短く切り倒してもらいます。
お昼過ぎ、今回も怪我無く30本のヒノキを間伐することができました。作業後、恒例の「ひのきぃ~」で記念写真。カメラ越しに山を見上げると、山が明るくなったことに気づきます。ヒノキの枝葉も笑ってくれているように見えます。
日本の森林面積は、国土面積の約7割を占めています。先進国の中ではフィンランド、スウェーデンに次いで森林率が高く、森林大国と言えます。そのうち人工林面積は森林面積全体の約4割。その約7割はスギ・ヒノキです。その国産材であるスギやヒノキをできるだけ私たちの建築に使用することが、日本の森林を健全に守り生かすことにもなり、後継者不足となっている林業を守ることにも繋がります。
これからも香川県の豊かな森づくりを目指して活動を行い、建設業に関わるものとして環境保全の意識向上を図りながら「木とともに」生長する企業としての自覚を深めていきたいと思います。
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