左官職人の仕事 「なまこ壁が生まれ変わるまでの物語」
香川県三豊市仁尾町にある老舗のお店の壁は「海鼠壁(なまこかべ)」です。
北側の外壁の老朽化に伴い、このたび海鼠壁の再生を行いました。
左官歴50年以上の職人さんが、施工してくださいました。
今まで使用されていた状態の良い瓦は、汚れを落とし再利用しています。
今回のなまこ壁の再生は、まちなみの保全にもつながり、建物が仁尾の風景の一部となっています。

中塗り土を重ね塗りしていきます

瓦を一枚一枚取り付けていきます

上段は新しい瓦、下段は再利用した瓦

瓦の目地(継ぎ目)を埋めるように中塗り土を塗っていきます

その後、中塗り土を蒲鉾のカタチに形成していきます

蒲鉾のカタチに整えた後に、十字に切れ目をいれていきます

2週間乾燥させた後、漆喰を塗っていきます

まさに、熟練の技です

さまざまなカタチの鏝(こて)をつかいこなして作業されています

この道、50年以上の左官職人さんがつかう鏝台


着工から完成までの経過写真

ついに完成しました
このような本物をつくる職人さんが、年々少なくなっているといいます。
伝統的建築やそれを支える伝統技術、それらを未来へ伝えていくことも私たちの大切な仕事だと考えています。